成長の鍵はここに!
コンタクトセンターのデータでビジネスを進化させる方法

 2024.09.02  馬場 泰枝

コンタクトセンターに蓄積されるテキストデータは、顧客のニーズや感情を直に反映する貴重な情報源です。
このデータを効果的に活用することで、サービスや製品の改善、新たなビジネスチャンスの発掘、顧客ロイヤリティの向上を実現します。
企業の成長を支える最前線のデータ、その価値を最大限に引き出す方法について探ります。

成長の鍵はここに!コンタクトセンターのデータでビジネスを進化させる方法

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コンタクトセンターに蓄積されるテキストデータと価値

コンタクトセンターは日々の顧客対応を通じて膨大な量のテキストデータを蓄積しています。
代表的なものとしては、通話テキスト、チャット履歴、メール、応対履歴などがあります。
これらのデータは、顧客が抱える問題や要望を直に反映しており、企業が提供するサービスや製品の改善について貴重なインサイトをもたらします。
例えば、取得したテキストデータから顧客の不満点や要望を抽出しそれに基づいてサービス改善に繋げたり、新しいニーズやトレンドを早期に察知することで、競争優位性の獲得に繋げることも可能です。

コンタクトセンターにはこれらのお客様との直接的なやり取りが記録されたデータとは別に、年代や地域などの顧客セグメントや、購入履歴などのユーザー行動などお客様の属性情報や、アンケートで取得した顧客からのフィードバックなどを取得しているケースがあります。
こういった付随する情報をテキストデータと組み合わせることで、より多角的な視点で分析することができるようになります。

これらのテキストデータと付随する情報だけでも、もちろんデータ活用の素材としては十分ではありますが、その価値をさらに高めるために、以下3つのポイントを行います。

  1. 自社にとっての課題は何か?明確にする
    ○どのテキストデータが最適か、付随する情報として何が必要かを明らかにします。
  2. 必要なデータを蓄積・統合できるようにする
    ○課題から洗い出された必要なデータが正しく蓄積され、容易に統合できるように環境を整えます。
  3. データの質を向上させる
    ○データクレンジングを行いノイズを取り除き、データの整合性を確保します。

コンタクトセンターだからこそ取得できる「お客様の声」。これらをどう活用していくか、この後の章で説明します。

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テキストデータの活用例

コンタクトセンターに蓄積されるデータをどのように活用していくか、いくつかのユースケースをご紹介します。

  1. 顧客満足度の向上:通話テキストやチャット履歴の分析は、顧客がどのような問題に直面しているか、不満を感じているポイントがどこにあるかを明らかにします。テキストマイニングツールを使って、これらのテキストデータから頻出する話題を抽出し、問題点を特定。サービスやサポート環境の改善へと繋げます。
    例えば、よくある問い合わせをデータから抽出し、FAQを充実させることで、顧客は必要な情報を迅速に得ることができ、呼量削減や満足度向上に繋げることができます。
  2. パーソナライゼーションの実現:個々の顧客、または顧客セグメントに応じて購入履歴や過去の問い合わせを分析することで、その顧客特有のニーズや好みを把握します。これにより、パーソナライズされた商品提案やカスタマイズされたサポートを提供することが可能となります。例えば、ある顧客が特定の製品に対して頻繁に問い合わせている場合、その製品に関する最新情報や特典を個別に提供することが考えられます。
    これにより、顧客のロイヤリティを高め、長期的な関係を構築できます。
  3. 戦略的意思決定への活用:顧客のフィードバックやトレンドデータから、新たなビジネスチャンスや市場ニーズを発見することができます。
    例えば、特定の商品に対する問い合わせが急増している場合や、関連商品の開発やマーケティングキャンペーンに展開していくことで競争優位を築くことが可能です。

このように、コンタクトセンターのデータを効率的に活用することで、顧客満足度を高め、ビジネスプロセスを向上させ、最終的には企業全体の成長に寄与することができます。

まとめ:テキストデータを活用してビジネスの成長を支える

コンタクトセンターで蓄積されるテキストデータの価値と、その活用例ついてお話してきました。
顧客の声を素早く取り入れることで、製品やサービスの質を向上させ、競争優位性を保つことができます。マーケティング戦略への貢献も大きく、顧客の動向を把握することで、よりターゲットに合ったプロモーションを実施できます。また、データを基にした意思決定は、リスクを最小限に抑え、成長機会を最大化します。組織全体がデータドリブンカルチャーを形成することにより、継続的な学習と最適化のサイクルが確立され、持続的なビジネスの発展が可能になります。このように、テキストデータの戦略的活用は企業の基盤を強化し、未来の成長に向けた確固たる足がかりを提供します。

執筆者紹介

馬場 泰枝
馬場 泰枝
コンタクトセンター業界で14年の経験を持ち、インフラや金融系の新規センター立ち上げや、音声認識ソリューションの導入と活用支援の他、現在はデータ分析からの課題解決を中心に多くの経験を積む。
また、直近では生成AIを活用したソリューション導入支援も手掛けており、ソリューション導入、運用知見、分析の3視点からお客様をサポート中。
COPCⓇ CX規格認定
テキストデータ分析サービス

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