応答率(Responce rate)とはコールセンターにおける電話のつながりやすさを表す指標です。コミュニケーターが応答した電話の数を入電数で割ることで求めることができます。
繋がりやすさを維持することは顧客満足度を維持すること
顧客にとって利用しやすいコールセンターの条件の一つとして、まずは繋がりやすいことが挙げられます。つまりコールセンターに電話を架けて繋がりづらい状況だと、顧客満足度の低下に繋がります。コールセンターの管理者は応答率をより高めて維持できるように日々監視しなければなりません。
顧客からの入電に可能な限り対応するためには、入電数の予測が不可欠となります。1年単位、1月単位、1週間単位、1日単位といった入電数の分布データは、適切な
WFM(ワークフォースマネジメント: Workforce Management)
を配置するための判断に必要です。今まで蓄積したデータからより良い予測をすることで、適切な人員数配置を行えるだけではなく余分なコスト削減にも繋げることができるのです。また、応答率だけを意識していても
サービスレベル
(着信コール数に対して設定した時間内で応答したコール数の割合)を意識しないと、本当の意味での繋がりやすさの改善には繋がりません。着信から何秒以内に応答するかの目標値をしっかり決めて、サービスレベルを意識していくことが重要です。
応答率を下げる要因とは
入電予測を十分に行い適切な人員を配置すれば応答率が必ず改善するというわけではありません。応答率の低下が長期間続く場合には、入電予測のほかに何が応答率の低下を招いているのか見定めなければなりません。ほとんどのケースでは、応答率の低下は入電数の急増、応答件数の低下のいずれかが原因です。入電数の増加は新サービスのスタートや、企業がプレス向けに行った発表などがきっかけとなる場合が多いです。企業HPに
FAQなどを設けると入電数が収束していくことがありますが、コールセンターとして行えるのはナレッジの追加やコミュニケーターへの周知を徹底することです。こうした場合は同じコールリーズンの問い合わせが何件もくることになるので、スクリプトを洗練させておくことで業務効率を回復させることができます。
応答件数の低下はコミュニケーターの人員不足によって引き起こされるケースや、コミュニケーター1人あたりの対応時間が長くなるケースが原因となります。そのため、
AHT短縮のための保留時間・対応時間・
後処理時間(ACW/After Call Work)を全体的に減らすなど効果的な対策を行うことで、全体的な応答率の改善だけではなく人手不足の際にも応答率の著しい低下を防ぐことが大切です。
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