QA(Quality Administrator)とは、コミュニケーターの応対品質を維持するためにモニタリングやフィードバックを行う担当者、もしくは部署のことを指します。コールセンターが取り組む「顧客満足度の向上」という目的のために、生産性の向上とは別の側面からコミュニケーターの育成を行うのが、QAを置く狙いです。
SVとQAの役割の違い
SV(スーパーバイザー)とQAの業務はオーバーラップする点が多々見受けられます。SVもQAも、モニタリングを行い、必要に応じてコミュニケーターへのフィードバックを行います。SVの役割は日々の業務のサポートやセンターの状況把握などですが、QAは「コミュニケーション能力」「総合的な印象」「スクリプトを忠実に守っているか」といった応対の品質を維持・向上させるためにモニタリングを行います。
コミュニケーターの応対品質を均一化し、根強い顧客ロイヤルティを獲得するためにはモニタリングとフィードバックを専門的に担う人的リソースがあることが望ましいです。SVとは別にQAという業務があるのは、こうした理由があるからです。
卓越したモニタリング・スキルを持つQAを育成するために
QAがコミュニケーターに対し行うフィードバックは、コミュニケーターのモチベーションや応対品質向上に大きく影響します。そのため、フィードバックするためのベースとなるモニタリングに習熟することはもちろんのこと、コミュニケーターのモチベーションに配慮したフィードバックを行うスキルを身に付けることがQAにとっての命題といえます。
QAは、応対品質における深い理解が求められるため、コミュニケーターとしての経験があることがより望ましいです。QAがコミュニケーターとしての経験を持っていればフィードバックの説得力も増すからです。
また、QAが顧客満足度の向上を目指して設置されている以上、「顧客の立場に立った視点」からモニタリングを行うことは不可欠です。コミュニケーターに肩入れせず、時には生産性を度外視してモニタリングを行うこともあります。
QAの育成方法は多岐に渡りますが、ある程度のコミュニケーター経験を積ませた後モニタリングに従事させ、ケーススタディで教育するのが一つの方法です。コミュニケーターは生産性向上を推進する部署と、応対品質の向上を求めるQAとの板挟みとなる場合もありますが、コミュニケーターのシチュエーションをくみ取り、モチベーションを損なわないフィードバックを行えるQAを育成することが求められるのです。
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