購買プロセスとは、顧客が商品の購入・サービスの利用に至るまでの行動プロセスのことです。実際に起こすアクションだけではなく、心理的な変化も購買プロセスとして考えられています。顧客が購入を決める要因や、購入を考え直す原因をとらえるため重要です。
顧客の購買プロセス(感情・心理的な変化)を知る
顧客の行動は最終的に商品の購入・サービスの利用を決めるまでに変遷し続けます。最初は小さな興味からはじまりますが、関心や欲求を強めた結果、「購入」というアクションにたどり着きます。商品・サービスを提供している事業者にとって重要なのは、この顧客がたどるこのプロセスを妨げず、スムーズに購入へと結びつけることです。
顧客の目線に立ち、企業のどのような印象、行動によって顧客の感情変化が促されるのかを知ることで、正確な購買プロセスが見えてきます。
オムニチャネルのコンセプトが浸透し、企業と顧客との接点が増えた現在、企業が顧客の感情変化を促す機会は豊富です。
コールセンターも、そうした顧客の感情を変化させ得るチャネルのひとつです。
データ重視のコールセンターから顧客の感情重視のコールセンターへ
従来、コールセンターで重視されていたのは「平均処理時間」「サービスレベル」「一次解決率」といった数値のデータでした。一方、現在では顧客の感情を重視するコールセンターが増えてきています。
オムニチャネル化に伴い、顧客の感情を変化させる、そのプロセスを分析することの重要性が高まってきた結果です。
コールセンターは本来、顧客対応の最前線として顧客の感情を大きく変化させ得る部署として認識されています。顧客のコールリーズンを解決すれば、顧客が企業に対してポジティブな印象を抱きます。コールリーズンがクレームであっても、適切な対応によってネガティブな感情がポジティブに変わった例も少なくありません。
また、顧客の声「VOC」の収集は、コールセンターが担っている重要な役割のひとつです。VOCを分析すれば、顧客の素直な感情が把握できます。購買プロセス、または購買をやめるプロセスを知るための、貴重なヒントになります。
生産性の向上という観点からこれまでのように数値データに注目して
オペレーションを行うことは重要ですが、顧客の購買プロセスを把握するためには数値化できない顧客の感情に注目することも同様に大切です。
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