ACD

 2021.02.14  コンタクトセンターの森 編集部

ACD(Automatic Call Distributor:着信呼自動分配装置)とは、顧客からの入電を特定のルールに沿って、各コミュニケーターへと分配する装置です。サービスレベル、業務効率の向上が求められる今日のコールセンターにおいては、なくてはならない存在となっています。

コールセンターのスムーズな稼働を助ける必要不可欠なシステム

顧客からの入電にスムーズに対応するためには、

AHT(平均処理時間)の短縮が課題となりますが、それ以上に「無駄なくコミュニケーターへと入電を分配する」という基本的な取り組みも必要となります。また、入電の振り分けが最適化されていなければ、コミュニケーターの人件費が無駄になりかねません。

そうしたコールのマネジメントを可能にしているのがACDです。ACDによって顧客対応中ではないオペレーターに入電を分配するなど、ロスのないスムーズな稼働ができるようになります。

また、ACDは待ち時間が長くなっている顧客を優先的につなぐ、コミュニケーターのスキルに応じて入電をルーティングするといった、設定されたルールに基づいた分配も可能です。
サービスレベル、業務効率の向上が求められる今日のコールセンターにおいては、なくてはならない存在となっています。

適切なルーティングで一時解決率の向上、待ち呼の減少を実現

今日のコールセンターにおいて、
IVRは一般的なシステムのひとつです。同時にACDとの大きなシナジーが期待できるシステムでもあります。IVRでコンタクトリーズン別に分類した顧客の入電は、ACDで解決することができるスキルを持ったコミュニケーターへと分配されます。この方式により問題解決できるまで転送を繰り返す「たらい回し」の状況を回避し、
一次解決率を向上させることができます。2回目以降の入電となる顧客の場合、以前と同じコミュニケーターにつなぐことで対応を円滑化させることもできます。

コミュニケーターの習熟度に合わせた着信頻度の調節も可能となっており、シチュエーションに合わせて効率的にセンターを稼働させることができます。待ち呼が多い状況ならベテランにコールを集中させる、入電に余裕があるなら新人になるべく対応をさえて育成を狙う、といった稼働がACDによる着信頻度調節の例です。

入電の均等分配だけではなく、このような状況に応じた自由な分配が実現できるのがACDの魅力といえるでしょう。

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