「AmiVoice(アミボイス)」とは?
特徴や機能、導入メリットを解説

 2025.01.31  2025.03.31

コンタクトセンターを設置する企業にとって、CX(カスタマーエクスペリエンス)の向上は重要な課題です。AmiVoiceは、高精度な音声認識技術で会話の内容をテキスト化し、オペレーター業務をサポートします。スムーズで品質の高い顧客対応は、CX向上に欠かせない要素です。本記事では、AmiVoiceの概要と導入メリットを解説します。

「AmiVoice(アミボイス)」とは? 特徴や機能、導入メリットを解説

音声認識ソリューション事例集

「AmiVoice(アミボイス)」とは?

「AmiVoice」は、株式会社アドバンスト・メディアが提供する音声認識システムです。同社が長年培ってきた音声認識技術のノウハウと、膨大な音声データを基に開発されており、金融、医療など幅広い業界で高い評価を得ています。

コンタクトセンター向け音声認識システム

AmiVoiceは、国内トップシェア(※)を誇る音声認識システムです。コンタクトセンターをはじめ、医療機関で扱う電子カルテなどにもAmiVoiceが活用されています。顧客から電話でコンタクトセンターへ問い合わせが入った際、やり取りの内容をリアルタイムでテキスト化することが可能です。

※出典:合同会社ecarlate「音声認識市場動向2024」(ソフトウェア/クラウドサービス市場)
参照元:音声認識のアドバンスト・メディア

医療機関では、電子カルテにAmiVoiceが搭載されています。看護記録や服薬指導の入力など、AmiVoiceで手間を削減できます。そのままでは分析が困難な音声データをテキスト化すれば、テキストマイニングの手法を活用することも可能です。テキスト化データを活用して、顧客満足度の分析やトレンド把握などを行うことが可能です。

テキストマイニングの概要や方法について詳しく知りたい方は、以下の関連記事を参考にしてください。

音声認識ソリューション選定の手引き
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AmiVoiceの特徴

AmiVoiceは「音声認識力の高さ」と「対応業界の幅広さ」が特に高く評価されています。音声認識システムを選定する際は、話すスピードやイントネーションの違いに左右されない製品を選ぶことも大切です。自社のニーズに適した音声認識システムを選ぶために、AmiVoiceの特性を理解しておきましょう。

音声認識力が高い

最新のディープラーニング技術を用いたAmiVoiceは、高い音声認識力を実現しています。なかでも、ディープラーニングの発展技術「LSTM(Long Short-Term Memory:長短期記憶)」を搭載している点が特徴です。LSTMでは、会話を単語ごとに認識せずに過去の記憶を加味しながら処理を行うため、より精度の高い音声認識が可能です。

また、2020年には「Bi-LSTM(Bidirectional Long Short-Term Memory:双方向長短期記憶)」と呼ばれる技術が新たに実装されました。Bi-LSTMは、過去の情報に加えて未来の情報も予測しながら情報処理するディープラーニング技術です。過去と未来双方の情報を加味しながら処理を行うことで、LSTMを実装した音声認識エンジン以上に高い音声認識力を実現しています。

対応している業界が多い

各業界の専門用語に対応するAmiVoiceは、幅広い業界で活用されています。AmiVoiceは10種類以上の豊富な製品がラインナップされています。業務内容に合わせて個別にカスタマイズすることも可能です。

  • AmiVoiceCommunication Suite:コンタクトセンター向け
  • AmiVoiceEx7:医療業界向け
  • AmiVoiceSF-CMS:商談・接客向け
  • AmiVoiceVM-G、VK-G:一般企業・官公庁向け
  • AmiVoiceKeyboard:製品検査や保守点検向け
  • AmiVoiceVM-B、VK-B:建設・不動産業界向け

なお、導入形態は製品ごとに「オンプレミス型」「クラウド型」が用意されています。環境やニーズによってどちらが適しているかは異なるため、自社の状況や業務内容に合わせて慎重に検討しましょう。

会話のアクセントなどに左右されずに認識できる

AmiVoiceは、アクセントやイントネーション、話すスピードの違いにも対応できます。性別や年齢などに関わらず、高精度で音声を認識することが可能です。ただし、似たイントネーションで全く別の意味を持つ言葉の場合は、単語登録・音声認識エンジンに学習させる必要があります。

AmiVoiceをコンタクトセンターに導入するメリット

AmiVoiceは、オペレーターの負担軽減と対応の効率化を実現します。

オペレーターの対応品質が向上する

顧客とオペレーターの通話内容をテキスト化できるため、SV(スーパーバイザー)は応対品質を客観的に評価でき、改善点をスムーズに発見できます。対応品質のチェックでは、オペレーターの話すスピードや発話のタイミング、NGワード、重要事項説明などを自動的に評価します。結果はシステム上で手軽に確認できるため、SVの主観に左右されないのもメリットです。

また、ベテランオペレーターのやり取りをテキスト化してトークスクリプトやマニュアルに反映し、育成役立てるのもひとつの方法です。さらに会話の中に出てくるキーワードと適切なQAを事前に紐づけておくことで、オペレータの発話に合わせてQAを自動表示させることもでき、応対精度の向上も期待できます。

なお、AmiVoiceCommunication Suiteには、顧客とオペレーターそれぞれの感情を解析する機能が搭載されています。顧客の感情をリアルタイムに把握したうえで、適切な対応を行うことはCX向上に欠かせない要素です。顧客の状態だけでなくオペレーターの感情状態も把握できるため、SVが素早い応対サポートを提供することで離職防止にもつながります。

VOCの収集を行える

VOC(Voice of Customer)とは、顧客のニーズや意見、感想、要望、不満などの総称です。顧客との接点であるコンタクトセンターへAmiVoiceを導入すると、テキストで網羅的にVOCを含んだデータを収集できます。収集したテキストから必要なVOCをテキストマイニングを行って抽出することも可能です。

まとめ

AmiVoiceは、株式会社アドバンスト・メディアが提供する音声認識システムです。顧客とオペレーターの会話内容をテキスト化することで、対応品質の向上やVOCを網羅的に収集できるなど、CX向上に向けた取り組みを強力にサポートしてくれます。多様な製品がそろっているため、導入時には自社ニーズに合うものを選定しましょう。

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高美 由果理
高美 由果理
入社後、新聞社、スポーツメーカー、保険、通販業務などのコンタクトセンター運用を経験。その後新規事業開発推進部に異動し、BtoBイベント施策立案や実行、アウトバウンド専門センター企画及び立ち上げを推進。その後コンサルティング部に異動し、センター統合業務コンサルティング、音声認識ツール導入、テキストマイニング、チャットボット導入PRJなどを多数実施。
最近ではコールリーズン分析を起点としたオムニチャネル戦略や、商品・サービス改善、コンタクトセンターや営業部門のなどのBPRなどのPRJ全体管理を行っている。
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