在宅コンタクトセンターを成功に導く業務設計手法とは?

 2023.02.13  2024.10.01

在宅コンタクトセンターは人材不足の解消やコスト削減、BCP対策などの観点から注目を集めるようになりましたが、既存のコンタクトセンターと同等のセキュリティの確保、既存のコンタクトセンターで使用している音声基盤やCRMへの接続など、何をどのように組み合わせて実現するかが悩ましいという声も少なくありません。

この記事では、在宅コンタクトセンター実現に必要不可欠なインフラ設計について解説していきます。

在宅コンタクトセンターを成功に導く業務設計手法とは?

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在宅コンタクトセンターを実現するための8つの要素

在宅業務を実現するためには8つの機能が必要と考えます。
まずはお客様と通話するための①音声基盤、そして、お客様との応対を管理する②CRM基盤です。
お客様との接点にテキストコミュニケーションもある場合は③メールやチャットの基盤も必要でしょう。
さらに、お客様との応対をスムーズに行うための④オペレーション支援ツール、周知や質疑応答に必要な⑤コミュニケーションツール⑥生産性、品質を管理するツール⑦勤務状況を管理するツールも必要です。そして、お預かりした情報を適切に取り扱うための⑧セキュリティ管理ツールが必要です。

これら8つの要素を分解してそれぞれ既存のコンタクトセンターで使用しているITソリューションやアプリケーションは何か、それらがどのような機能を持っていて、必要な要件は何かを整理していきます。
そうすることで、在宅コンタクトセンターのインフラ設計において必須となる要素や抜け漏れがないかが見えてくると思います。
必須となる要素、抜け漏れが見えてきたら要件に沿って取捨選択していきます。既存のITソリューションやアプリケーションでは在宅環境で接続できないものもあり、代替策が必要となることも考えられるためです。
在宅環境から接続でき、且つ要件を満たすITソリューションやアプリケーションを8つのコンタクトセンターに必要な機能に当てはめながら設計していきます。

特に音声基盤やCRM基盤はコンタクトセンターの要となる機能です。
在宅環境からも既存のコンタクトセンターからも接続できるソリューションを選択することをお勧めします。それぞれが別々のソリューションを活用した場合、お客さま情報の連携ができないという弊害に加え、既存のコンタクトセンターのメンバーを在宅環境で業務に従事させた場合に使用感の違いにより生産性への影響も危惧されるためです。
そのため、インフラ設計において選択するソリューションはクラウド基盤のソリューションを選択する必要があると言えるでしょう。

コロナ禍において在宅コンタクトセンターを導入し始めた2020年~2021年にかけては感染症対策から急遽の構築が必要だったため、在宅コンタクトセンターと既存のコンタクトセンターで使用するソリューションが異なる設計が散見されましたが、昨今はBCP対策以外に人材確保やコスト削減などを目的とした導入へシフトしていることによりインフラを統一していくことが一般的です。

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トータルコーディネートを実現した在宅コンタクトセンターソリューション

在宅コンタクトセンターを構築するためのインフラ設計には8つの要素に整理して構築していく必要があることをご理解いただけたかと思います。特に音声基盤やCRM基盤は在宅環境でも既存のコンタクトセンターでも同一のソリューションを選定することは今後の在宅コンタクトセンター活用に必要不可欠であることは前項でも解説いたしました。

しかしながら、一から整理してインフラ設計や運用を構築していくのは時間もコストも必要となり、早期の実現は困難となることが予想されます。
そこで在宅コンタクトセンター構築には専門のコンタクトセンターベンダーを採用することも視野に検討することが早期に在宅コンタクトセンターを構築するための近道かもしれません。

在宅コンタクトセンターを構築するためのインフラ設計に必要な8つの要素に加え、採用から運用、オペレーションの高度化までトータルコーディネートを実現しているのが、株式会社ベルシステム24が提供する在宅コンタクトセンターソリューション「Bell@Home」です。

在宅コンタクトセンターソリューション「Bell@Home」のインフラ構成

在宅環境で業務に従事するコミュニケーターはシンクライアント型端末から自宅のインターネット回線よりクライアント証明書を経由して業務環境となる仮想デスクトップに接続する仕組みとなっております。
セキュリティツールとして顔認証機能のあるテレワークサポーターを採用しており、コミュニケーションツールとしてZoomやTeamsなどが活用可能です。
音声通話は株式会社ベルシステム24が提供するBellCloud+など既存コンタクトセンターと同じ音声基盤を介して行うことが可能です。

また、インターネットを介して使用可能なSalesforceなどのクラウド型CRM基盤への接続が可能です。
インフラ構成は業務内容や要件に応じてカスタマイズも可能となっております。
在宅の業務環境であっても既存のコンタクトセンターの業務環境とほぼ変わらない在宅コンタクトセンター向けのインフラ設計を実現しているのが特長です。

在宅コンタクトセンターのトータルコーディネート

株式会社ベルシステム24が提供する在宅コンタクトセンターソリューション「Bell@Home」は、採用、在宅オペレーション、そしてオペレーションの高度化を実現する先端技術の導入までを網羅したトータルコーディネートを実現しています。

「Bell@Home」のトータルコーディネートのポイントは4つです。
1つは全国37拠点を中心に国内すべてが採用対象エリアとなるため、人材確保が容易となり、雇用の確保による品質の維持を可能としています。
2つ目は40年以上のコンタクトセンター運営ノウハウに裏打ちされた在宅オペレーションの設計です。
3つ目はセンターの既存ネットワーク環境に合わせてBellCloud+などの音声基盤やSalesforceなどのCRM基盤を手配し、センターと同等の音声通話、顧客管理の環境構築を実現します。
そして4つ目が、AIなどの先端技術を活用し、高品質で効率的な在宅オペレーションの高度化まで行います。

在宅オペレーションの高度化に関しては感情解析や音声認識を活用した遠隔マネジメント運用の構築、AIを活用したナレッジ検索の導入など、在宅コンタクトセンターの生産性向上に必要不可欠な機能を付加して提供しています。

さらに特筆すべきは導入済みの既存の在宅コンタクトセンター環境にBellCloud+などの音声基盤やSalesforceなどのCRM基盤などを組み合わせて提供できる上に、感情解析や音声認識、ナレッジ検索の導入をすることも可能な点です。在宅コンタクトセンターが既にあるという場合でもオペレーションの高度化が可能となります。

もちろんソリューションの提案だけではなく、在宅オペレーションの設計から人材確保まで任せられる、まさに在宅コンタクトセンターのトータルコーディネートと言えるでしょう。

在宅コンタクトセンターの高度化を実現する音声情報ソリューション

在宅コンタクトセンターのトータルコーディネートを実現している在宅コンタクトセンターソリューション「Bell@Home」で在宅オペレーションを高度化するために採用されている音声情報ソリューションについても触れたいと思います。

在宅コンタクトセンターでは間接的なコミュニケーションが中心となり、それに沿ったマネジメント運用の構築が必要となります。
特に既存のコンタクトセンターでは感覚的且つ能動的な検知が可能だったお客さまとの応対に関しては、感覚的な検知が難しく、コミュニケーターからのアラートベースで対処する必要があり、検知の遅れにより問題が大きくなるのではないか、という不安が生じることと思います。
これらの不安を払しょくするには全コミュニケーターの音声が可視化されて、且つ問題が大きくなる前にアラートが発せられる仕組みが必要となります。
そこで、全コミュニケーターの応対をテキストで把握し、予め設定したキーワードによってアラートを発せられる音声情報ソリューション「AmiVoice(アミボイス)」が在宅コンタクトセンターソリューション「Bell@Home」で採用されています。

AmiVoiceは、音声認識技術を採用したサービスで、コンタクトセンターをはじめとしたさまざまなシーンで活用されています。音声の可視化ができるツールであり、国内シェアトップと言われています。
最新のディープラーニング技術を実装し、高精度な音声認識率を誇るのが特徴です。20年以上に渡り、音声認識技術の研究や開発を行ってきた企業が提供しており、あらゆる業種の専門用語に対応可能な音声認識エンジンを取りそろえていることも特徴と言えるでしょう。
医療や金融、製造、建設などの業界では、さまざまな専門用語が使用されますが、AmiVoiceなら問題なく認識可能です。導入に合わせて個別にカスタマイズしていけるので、あらゆる企業や業務で活用できます。
したがって、どの業種の在宅コンタクトセンターでもテキスト化された音声をモニタリングして、アラートを検知して、コミュニケーターのフォローを行うことが可能となります。

AmiVoiceは単に音声をテキスト化して、キーワードを検知してアラートを発するだけではありません。座席表から通話内容を可視化して複数同時にモニタリングができる、コミュニケーター、SV間の双方向コミュニケーションを簡単操作で行うことができる、キーワードだけではなく感情の変化も検知することができる、など在宅コンタクトセンターの遠隔マネジメント運用に必要不可欠な機能を網羅しているため、在宅オペレーションの高度化実現に向けて在宅コンタクトセンターソリューション「Bell@Home」に採用されているのです。

まとめ

在宅コンタクトセンターを実現するためには8つの要素に分解してインフラ設計を検討する必要があることを解説いたしました。インフラ設計においては既存のコンタクトセンターと在宅コンタクトセンターの音声基盤やCRM基盤を同一のソリューションにする必要があることにも触れました。

しかしながら、在宅コンタクトセンターを実現するためには時間もコストも必要となるため、早期構築を目指すのであれば在宅コンタクトセンターをトータルコーディネートできる専門のベンダーを活用することも一手です。

在宅コンタクトセンター導入の検討に当たって、採用から在宅オペレーション、オペレーションの高度化まで実現できる株式会社ベルシステム24が提供する在宅コンタクトセンターソリューション「Bell@Home」でコーディネートしてみる、という選択肢もあります。在宅コンタクトセンターを導入したいとお考えでしたら、専門のベンダーに相談してみましょう。

執筆者紹介

安東 龍太
安東 龍太
2016年入社後、オペレーション部門に所属。嗜好品メーカーやゲーム業界のカスタマーサポート業務を経験。
その後、同嗜好品メーカーのコンタクトセンターのチャットボットトレーナーを行い、ログの分析やチャットボット構築手法を学ぶ。
現在は、企画部門でコンタクトセンターのDX推進を目的にRPAや予測分析ツールのオペレーション内での活用支援を行っている。
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