「ユーザーからの問い合わせ対応を効率化したい」「販路を拡大したい」このように考えてオンライン接客ツールの導入を考える企業は多いです。しかし、接客ツールの種類は多く、製品により機能も異なります。そこでこの記事では、オンライン接客ツールの種類と選び方を解説します。自社でのツール導入の際にお役立てください。
オンライン接客ツールとは
オンライン接客ツールとは、自社サイトを訪れたユーザーに対してWeb上で接客対応ができるツールのことです。
ZOOMやMicrosoft TeamsなどのWeb会議ツールをイメージしてもらうとわかりやすいでしょう。こういったオンラインのツールは、遠隔地にいるユーザーとのスムーズなコミュニケーションをかなえます。
オンライン接客ツールは、ユーザーをサポートする用途に特化しており、アパレル販売のようなBtoCから、企業間の商談向きのBtoBまでとさまざまなシーンでのコミュニケーションツールとして活用されています。
内部リンク:「オンライン接客とは」
オンライン接客ツールの種類
代表的なオンライン接客ツールには、ビデオチャット(ビデオ通話)型があります。他にもチャット型、ポップアップ型などの種類があるので紹介します。
チャット型
チャット型は、Webサイト上にチャットボットが実装されたもので、ユーザーからの要望や疑問にチャット形式で答えるものです。
スタッフが直接チャットで問い合わせに回答する場合と、自動で回答が行われる場合があります。自動回答であれば24時間365日時間を問わずに対応でき、ユーザーを営業時間になるまで待たせることもありません。また、電話対応時のように回線が込み合うなどのこともないため、サイトからの離脱率を軽減することが可能です。
自動回答チャットボットには以下の2種類があるので、自社の営業形態や商品にあわせてツールを選ぶとよいでしょう。
- 選択肢からユーザーが疑問点を絞り込んでいき、回答に到達する「シナリオ型」
- 自由に入力された質問にAI(人工知能)が対応する「AI型」
ポップアップ型
ポップアップ型は、Web画面上にクーポン情報やセール情報などを表示させ、提案を行う接客ツールです。ツールによりますが、ユーザーの購入履歴やスクロール回数、ページの滞在時間などをもとに最適な画面を表示させることもできます。たとえば「LP(ランディングページ)を何割読めばこのクーポンを表示させる」といった具合です。
「よりユーザーにあわせた提案をしたい」「ユーザーの離脱を防ぎネクストアクションへとつなげたい」という場合に活用できます。
ビデオチャット型
ビデオチャット型は、スタッフがビデオ通話でユーザーと対話しながら接客を行うことができるツールです。互いの表情をしっかり見ながら対話ができるので、ユーザー側は安心感をもつことができ、企業側はより適切な対応ができます。
文章のみのチャット型などと比べると、ユーザーとの信頼関係を構築しやすいのも特徴です。そのため、金融・保険・不動産などさまざまな業界で取り入れられています。
Web会議ツールなどでもビデオ通話は可能です。しかし、オンライン接客に特化したツールにはワンタップでユーザーがスタッフとつながることができるもの、メニュー画面との紐づけが可能なものなどさまざまなものが用意されており、便利です。
オンライン接客ツールの選び方
オンライン接客ツールにはさまざまな種類があるため、どのように選べばよいか迷う人は少なくありません。以下に留意すべき点を挙げているので参考にしてください。
目的にあった機能を選ぶ
まず、自社がオンライン接客ツールを導入して何を達成したいのか、目的やビジョンを明確にしましょう。たとえば、以下のようなおおまかな目的に加えて、具体的な目的も設定することが大切です。
- マーケティングを強化させたい
- 顧客満足度を向上させたい
- スタッフの配置を最適化したい
マーケティングを強化させたい場合、キャンペーンを打ち出してPRしたいなら、ユーザー属性などに応じて情報を表示できる「ポップアップ型」、リードを獲得したいならユーザーの名前やメールアドレスなどが収集できる「チャット型」といった形です。
製品によって機能は異なるので、細かな目的設定をしたうえでそれらを網羅したものを選びましょう。
コスト・予算を比較して選ぶ
ツールの料金は、ツールの規模やプランなどによってもまちまちです。予算の範囲内でどのようなツールを使えるのかをあらかじめ確認しましょう。必要な機能だけをピックアップして導入できると便利です。
また、導入したものの使いづらければ、実際に使ってもらえないおそれがあります。実際に利用する顧客の視点に立ち、使いやすいツールを選びましょう。無料トライアルや無料プランがあれば、使用感を実際に試すことがおすすめです。
運用リソースを比較して選ぶ
オンライン接客ツールは、これまでスタッフが担ってきた負担を減らせるといった意味でも大きなメリットがあります。そのため、導入後にどれだけ限られたリソースで運用できるのかは重要なポイントです。
たとえば1人からでも運用可能なら、そのほかのスタッフは別の業務へ配置可能です。ツールを導入するからといって最初から大がかりな規模で始めるのではなく、ミニマムスタートに対応したツールを選ぶと、改善しながら徐々に広げられます。
オンライン接客ツールのおすすめ5選
チャットボット型やポップアップ型など、おすすめのオンライン接客ツールを5つ紹介します。
ekubot(エクボット)
「ekubot」はコールセンター事業運営の先駆者である「ベルシステム24」が提供しているオンライン接客ツールです。製品にはボイスボットとチャットボットがあり、いずれもプログラミングの専門知識がなくても設定・編集が可能なので、安心して導入、運用できます。
ボイスボットでは、音声認識や音声合成、AIなどの最新技術を駆使し、顧客からの疑問点に対して自動でスピーディーに応答します。
チャットボット「ekubot Chat LITE」は、FAQ(よくある質問)に特化したチャット型接客ツールです。よくある質問への回答などをまとめたシナリオを、必要なときにメンテナンスできる機能や、応答レポートを閲覧し、分析や改善に役立てられる機能もあります。着実に効果を導けるように、無料プランや小規模からのスタートにも対応している点もおすすめです。
参照元 : https://ekubot.bell24.co.jp/
チャットプラス
導入企業が10,000社を超え、観光業、小売業、不動産業などのさまざまな業界で活用されているチャットボットツールです。それぞれの導入目的や利用シーンにあわせて柔軟に運用できます。ツールを自社のWebサイトやアプリへ埋め込むだけといった簡単な作業で導入できることも魅力です。
完全に無人対応できるチャットボットにも対応しているため、少しでもコストを抑えたい人におすすめのツールです。
参照元 : https://chatplus.jp/
CODE Marketing Cloud
LPからのCVR(コンバージョン率)を上げ、販売促進につなげたい場合におすすめのツールです。Webサイトに訪問した顧客の行動データを取得し、最適なタイミングで顧客ごとにカスタマイズされたメッセージを送れます。タグを埋め込み「どのようにバナーを表示させるのか」「どのようなメッセージを送るのか」を決めれば、原則すぐに利用できるのがポイントです。また、配信については接客テンプレートが数多く用意されており、スキルを持たないスタッフでも簡単に設定できます。
参照元 : https://codemarketing.cloud/
b→dash
マーケティング強化の目的があれば、候補として検討したいツールです。このツール自体はマーケティングプラットフォームであり、SQLなど難しい知識がなくてもノーコードでデータを加工、統合、活用などが実現できるとあって多くの企業が導入しています。
またマーケティング強化の一環としてオンライン接客機能が搭載されています。顧客のニーズにあわせて、適切なタイミングで必要とされるバナーを出現させられるため、CVR向上も期待できるでしょう。
参照元 : https://bdash-marketing.com/
Repro(リプロ)
「Repro」は世界66カ国で使われているツールで、オンライン接客やアプリでの顧客体験を最適化する機能などが搭載されています。顧客の属性データや行動データなどの分析結果をもとに、必要なポップアップやプッシュ通知を表示させられます。たとえば、サイト内の買い物かごにまだ商品が残っていれば、そのリマインドを通知することも可能です。マーケターのリソースさえあれば運用でき、PDCAによって改善できるため顧客対応の負担は大幅に軽減できます。また、手厚いサポートも用意されている点も安心です。
参照元 : https://repro.io/
まとめ
現在、オンライン接客ツールはチャット型やポップアップ型、ビデオチャット型など、さまざまな種類が提供されています。自社で導入する場合はまず目的を明確化し、予算や必要な機能にあわせて選ぶことが大切です。
なかでも「ekubot」は、音声の合成やAIなどの技術による自動応答システムを実現し、人材リソース不足解消や顧客満足度向上につなげています。無料プランもあるため、オンライン接客ツールの選定に迷ったら検討してみてもよいでしょう。
参照元 : https://ekubot.bell24.co.jp/
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