CRMとは顧客関係管理とも呼ばれ、顧客情報を活用したマーケティングのことです。CRMツールの導入により、コンタクトセンターにおける業務の効率化を図れます。本記事では、CRMツールの導入にかかる費用相場と、導入時に比較したい5つのポイントについて解説します。
そもそもCRMツールとは?
CRMにはクラウド型とオンプレミス型があります。CRMの導入にかかる費用は、CRMのタイプによって異なるため、タイプ別に主な費用例を解説します。CRMツールを導入することで、顧客の満足度やロイヤリティを高めるとともに、営業やマーケティングの効率化、売上の向上などを実現できます。
なお、CRMについてより詳しく知りたい方は、こちらの関連記事もご覧ください。
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CRM導入にかかる費用例と相場
CRMツールの導入にはさまざまな費用が必要になり、その内訳や金額はCRMツールの種類や規模、機能などによって異なります。ここでは、CRMツールの導入にかかる費用相場を、クラウド型とオンプレミス型に分けて紹介します。
1.クラウド型の場合
クラウド型のCRMツールは、インターネット経由で利用するサービス形式です。クラウド型の費用としては、以下の三つがあります。
- 初期費用
- 月額費用
- オプション費用
初期費用はサービスによってさまざまで、無料のものもあれば、現状調査やプラン構成などで別途費用が発生する場合もあります。
月額費用は、利用するユーザー数や機能に応じてかかる費用です。ユーザー1人を増やすごとに料金がプラスされる料金プランや、一定のユーザー数までの利用が定額の料金プランがあります。
オプション費用は、サービスによって大きく異なり、費用相場はありません。オプション機能をつけすぎると総合的に高額となるため、注意が必要です。
クラウド型導入時の費用相場
クラウド型の導入費用相場は以下の通りです。
- 初期費用:無料~5万円程度
- 月額費用:約500~1,000円程度(1ユーザーあたり)
- オプション機能や追加サポート:製品による
オンプレミス型と比べると、比較的安価な傾向にあります。
2.オンプレミス型の場合
オンプレミス型のCRMツールは、自社にサーバーを設置し、ソフトウェアをインストールして利用します。オンプレミス型の導入費用としては、以下の四つが挙げられます。
- ライセンス費用
- サーバー費用
- 保守費用
- パッケージ費用
ライセンス費用は、CRMツールの利用料に当たり、1ユーザーに1ライセンスが必要となります。
サーバー費用は、CRMツールを動かすために必要なサーバーの購入や設置、運用などにかかる費用です。
保守費用は、CRMツールのアップデートやバックアップなどにかかる費用で、外部依頼をするケースと社内に保守要員を置くケースがあります。
パッケージ費用はソフトウェアの購入費用のことであり、利用料であるライセンス費用とは別途費用がかかります。
オンプレミス型導入時の費用相場
オンプレミス型は、利用する規模などによって費用が大きく異なります。具体的な費用相場は以下の通りです。
- ライセンス費用:2万~10万円程度(1ライセンスあたり)
- サーバー費用:5万~10万円程度
- 保守費用:5万~30万円程度(年間)
- パッケージ費用:5万~10万円程度
クラウド型に比べると個々の違いが大きいため、事前の見積もりをしっかりと行うことが大切です。
CRMツール導入時に比較したい5つのポイント
CRMツールは中長期的に使用するものなので、慎重に選択しなければなりません。ここからは、CRMツールを導入する際に比較すべき5つのポイントを紹介します。
1.目的に合った機能を有しているか
まず重要なのは、検討しているCRMツールが自社の目的と合致しているかどうかです。CRMツールの主な機能としては、以下が挙げられます。
- 顧客情報の管理および分析
- 情報共有
- 営業支援
- 作業効率化
ツールによってはこれらの機能が不十分な場合もあるため、候補のCRMツールが自社の目的や課題に適合しているかどうかを見る必要があります。
また、クラウド型とオンプレミス型の選択も大切です。クラウド型は費用が抑えられる代わりにカスタマイズに制限がある一方、オンプレミス型はカスタマイズ性が高い代わりに高額という特徴があります。それぞれのメリット・デメリットを考慮し、自社のビジネスに活用できるかどうかを検討しましょう。
2.既存システムとの連携が可能か
既存の基幹システムや業務システムと連携できるかどうかは、CRMのスムーズな導入に大いに影響します。CRMと連携するツールとして、例えば以下のようなものが挙げられます。
- SFA(営業支援システム)
- MA(マーケティング オートメーション)ツール
- CMS(コンテンツ管理システム)
- BIツール(ビジネスインテリジェンスツール)
- POS(販売時点情報管理)システム
これらのシステムとCRMツールが連携できれば、顧客情報や業務情報を一元的に管理・分析できるだけでなく、データの入力や更新の手間も省けます。CRM導入の効果を発揮しやすくするためにも、既存システムと連携しやすいかを確認しましょう。
3.簡単に使用できるか
CRMツールを導入する際には、操作の容易さも大切です。簡単に使用できるかどうかは、ユーザーインターフェース(UI)の操作性やデザインなどによって異なります。システム担当者など一部の人しか使いこなせないようなものではなく、誰でも直感的に使えるものが望ましいでしょう。
使用感を確かめるには、事前にユーザーインターフェースに触れてみることが一番です。このチェックは決裁権を持っている人だけでなく、実際に操作する従業員も行うことをおすすめします。現場でスムーズに使えるかどうかは、CRM導入を成功させる大きな要素です。
4.セキュリティに問題はないか
CRMツールは、セキュリティ面でも比較が必要です。セキュリティに問題があると、顧客情報や業務情報が漏洩したり、改ざんされたりするリスクがあります。
見るべきセキュリティ機能として、以下のようなものが挙げられます。
- データの暗号化
- データのバックアップ
- データのアクセス権限管理
- データの監査ログ
- システムのセキュリティパッチ
- システムの稼働率
特に、クラウド型CRMツールはベンダー側のセキュリティ体制に依存する部分が多いので、セキュリティ面は入念な比較検討が必要です。
5.サポート体制がしっかりしているか
サポート体制の充実度も、CRMツールを比較するポイントです。具体的には、以下のような要素をチェックします。
- 自社のニーズや課題に合わせたコンサルティングなどをしてくれるか
- カスタマイズやデータ移行などの技術的サポートを行ってくれるか
- トラブルや疑問が発生した際に、迅速かつ丁寧に対応してくれるか
特に、オンプレミス型のCRMツールは自社でシステムの運用・保守を行う必要があるので、いつでも頼れるサポート体制があるかどうかは非常に重要です。
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まとめ
CRMツールは、顧客情報を一括で管理し、営業やマーケティング、カスタマーサポートなどの業務を効率化するためのツールです。最適なツールを選ぶためには、費用だけでなく目的に合った機能を確認しましょう。
具体的なツールについては関連記事で紹介しているので、こちらも参考にしてください。
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